用語解説
WEBサイトで表示された結果の一部分のエリアを確保し、その箇所に何らかのアルゴリズムによって決定された内容を表示するもの。広告やマーケティングなどに活用可能な手法。
■詳細説明
データフィードとは
ユーザーへ更新されたデータを送信するための仕組みである。例えば、新着のニュースを受け取るニュースフィード、ホームページやブログなどの最新投稿を受け取るRSSフィード、データフィード広告に代表されるプロダクトフィードなどがある。また、金融市場においては、最新のマーケットデータを受け取るマーケットデータフィードがあり、サイバーセキュリティ分野においては、各種セキュリティ製品で脅威を検出するための入力情報(アンチウィルスの定義ファイルなど)が定期的に更新されるのもデータフィードである。
ただ、昨今ではデータフィードがプロダクトフィード、延いてはデータフィード広告そのものを指すことが多いため、以下ではプロダクトフィード(以下、「データフィード」と呼称)について記す。
データフィード(プロダクトフィード)の必要性
データフィード(プロダクトフィード)は、自社の商品データを配信先の媒体・プラットフォームに合わせて加工・送信することを指す。ここで考えなくてはならないことは、自社の商品データは変化が激しく(商品の入替、価格の変動、在庫の増減など)、配信先の媒体・プラットフォームは多様化している(各ECサイトや価格比較サイト、各種広告など)ということだ。そのような状況で、データフィードに相当する作業を手作業で行うのは非常に困難だ。データフィードは、各媒体・プラットフォームへのデータの登録・更新が自動でリアルタイムに行われる。
また、データフィードの活用が適している業種は、商品点数が多い業種や情報更新頻度が高い業種であり、例えば、EC、旅行、不動産、人材派遣、などである。
データフィード広告
データフィード広告は、データフィードを利用したWeb広告全般のことを指す。例えば、検索エンジンの検索結果ページに表示されるリスティング広告(例.Google※1ショッピング広告)、Webサイトやアプリの広告枠に表示されるディスプレイ広告(例.Criteo広告※2)、FacebookやTwitter、Instagramなどで配信されているSNS広告(例.Facebookダイナミック広告)などがある。
特に近年は、ダイナミックリターゲティング広告(例.Criteo広告)が注目されている。リターゲティング広告は、ユーザーの閲覧・行動履歴をもとに、そのユーザーに適したディスプレイ広告を表示する。ただし、スタティック(静的)リターゲティング広告は事前に用意した幾つかの広告を配信する一方で、ダイナミック(動的)リターゲティング広告は個々のユーザーに向けてカスタマイズされた広告を配信するため、より高いCV率が見込める。
主要なデータフィード広告
・Criteo広告
Criteo社が提供するダイナミックリターゲティング広告
・Google動的リマーケティング
Googleが提供するダイナミックリターゲティング広告
・Googleショッピング広告
Googleが提供するリスティング広告。リスティング広告は、検索結果ページ上部の目立つ位置に表示されるため、ユーザーの目に留まりやすく、クリック率が高いといわれている
・Facebookダイナミック広告、Instagramダイナミック広告※3
Facebook社が提供するダイナミックリターゲティング広告。通常のリターゲティングによるユーザーへのアプローチに加え、性別・年齢・地域などのユーザー属性にも基づき広告を配信するため、新規顧客の獲得にも効果が高いといわれている
データフィードの課題
よく課題となるのは、「商品データがそもそもデータフィードなどのマーケティング用に用意されていないため、そのままでは活用できない」という点である。これを解決するためには、データ整形などのデータフィード最適化(DFO : Data Feed Optimization)を行う必要がある。
データフィード最適化(DFO : Data Feed Optimization)
データフィード最適化とは、自社の商品データをデータフィードなどのマーケティング用に加工・整形し、それぞれの配信先の媒体・プラットフォームに適合させ、さらにそのデータを常に最新に保つことを言い、次の手順で行われる。データフィード最適化は一度行ったらそれで終わりではなく、広告配信後の効果分析を通して、継続的に改善・運用し続けることが重要である。
① データフィードに必要な商品データの収集・加工・整形(データベースやファイル、クローリングなど)。可能な限り常に最新化することが重要である
② 配信先の媒体・プラットフォームのフォーマットへの変換
③ キーワードの見直し、カテゴリの紐づけ、効果測定パラメータの付与など
④ 広告配信後の効果分析
データフィード最適化ツール
データフィード広告利用の際に、フィードデータ収集、前処理、媒体連携、要件変更対応が発生する以上、タグマネジメント、データ更新やメンテナンスなどは一連の取り組みを求められる。そこで、複数の広告媒体へ出稿する場合は、広告運用における作業を一括して行うことができるデータフィード最適化ツール(データフィード広告ツール)の導入が一般的となっている。それを利用し手間をかけず、効率的にマーケティング施策を実施することができる。
例えば、「M-feed」※5はフィード広告の効果最適化を実現するためのサポートを提供している。商品のデータとサイトクロールの情報を収集、またGoogle AnalyticsやAdobe※4 Analyticsと連携し、フィード広告に関するデータベースを管理・運用する。システムにより分析と作業の自動化を行い、各種媒体に対するフィード広告の修正を行うなどの支援を提供している。
注)
※1 Googleは、Google LLCの登録商標です
※2 Criteoは、Criteo社の登録商標です
※3 Facebook、Instagramは、Facebook Inc.の登録商標です
※4 Adobeは、Adobe Inc.の登録商標です
※5 M-feedは、株式会社メディックスのデータフィードの登録商標です
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【1】 データフィード広告の効果期待値を自動的に予測
https://bodais.com/info/press/2019/0628/41396/
株式会社メディックスのデータフィード生成ツール「MEDIX-Feed ManagementサービスM-Feed」※6に、当社が開発・提供する自動進化型AIプラットフォーム「bodais」を連携した自動解析サービス「AIデータフィードスコアリングPowered by bodais」が提供される。
※6 M-feedは、株式会社メディックスのデータフィードの登録商標です
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