概略

採用時のアンケート等のデータを解析して候補者ごとに退職する確率を予測する、コールセンターのスタッフ採用に関する分析システムを開発した。

お客様について


事業推進本部 競争力開発室
辻 良紀 様

※部署名・役職名は取材当時のものになります

はじめに

採用時のアンケート等のデータを解析して候補者ごとに退職する確率を予測する、コールセンターのスタッフ採用に関する分析システムを開発した 。

TMJは、『Client Value』を企業理念とし、真摯に顧客満足を追求し、 同時に高い生産性を実現してクライアント事業の成長に貢献する姿勢を持ち続けるコンタクトセンター・ バックオフィスなどのBPO事業を展開している会社です。 企業にとって何よりも大切なお客様の声を直接聴き、 クライアント企業に届けています。それらの分析結果を活用し、クライアント企業の商品開発やサービス改善、 顧客満足度の向上を実現しています。

コールセンターのスタッフ採用に関する分析システムを開発

私の所属する競争力開発室では、コールセンター業務に関連する分析を行っています。『クライアントの要望に基づく分析』と、『サービスサイエンス』(=サービスを科学的に解明する)と呼ばれる領域で、全社の主幹となって取り組んでいます。

分析の難易度は、エクセルレベルのレポーティングから、高度な統計解析まで様々です。例えば、アンケート調査等の統計レポートや、音声分析等の新しい技術の導入テストなどを行っています。
今回、コールセンターのスタッフ採用に関する分析システムを開発することになり、アイズファクトリー様にご協力いただきました。

当社の業務は、多くのコールセンタースタッフによって行われています。そのため、スタッフの採用は事業の中で非常に重要なパーツです。会社の規模が大きくなるにつれ、採用する際の判断基準や、意思決定の平準化が難しくなってきています。
応募者の適性を分析し、その分析結果をスムーズに採用活動に反映させることで、会社全体の判断基準をコントロールし、採用を活性化・効率化したいと考えていました。

統計解析や、スコアを付与する技術は社内にもありました。しかし、そのスコアをどのように業務に活かし、成果に結び付けるかは難しい問題です。やればやる程実感していることですが、レポートを作成しただけでは現場の成果には結びつきません。
現場で成果を出すには、分析結果の運用をシステム化し、無意識で人が使える状態を作らなければならないと感じ、今回の開発に至りました。

これまで手作業で行っていた分析結果の運用をシステム化するにあたり、統計解析の分析モデルを、いかにしてシステムに組み込むかが運用を成功させるための肝になると思っていました。 何社かに声をかけましたが、統計解析に関するノウハウがない一般のシステム会社では、どうしても当社が求める要件の理解に時間がかかり、意図を汲んでもらうのが大変でした。

解析エンジンを自社開発している会社だからこそ

自社で解析エンジンを開発しているアイズファクトリー様は、分析結果となるスコアの算出や運用に関するノウハウがあり、当社がやりたいことのイメージがすぐに通じました。ある程度摺合せを行っただけで的を射た会話ができ、安心してお任せすることができました。

統計知識や技術力に優れている点はもちろんのこと、プロの視点からの提案も助かっています。当社で要件が固められない部分や、スコアを運用するためのインターフェース設計においても、こちらから要望を出さなくても満足のいくものを作って頂くことができました。自社開発のエンジンでスコアを運用している会社だけあって、スムーズに開発を進めることができ感謝しています。

今後、統計解析の分野は、ますます世の中に必要とされていくと思います。そして私自身も、統計解析の活用がさらに広がっていって欲しいと思っています。

分析結果を実際のビジネス成果に結びつけるためには、使いやすいよう現場の運用に落とし込むということが重要です。分析結果を実際のビジネスに展開する部分でも、アイズファクトリー様の担う役割も大きいと思います。今後の展開に期待しています。